安全なハーバリウムを作るために、ハーバリウムオイルの正しい選び方、ハーバリウムオイルに関する知識について紹介しております。
 
・ ハーバリウムの材料に使われている液体の成分は?
・ それは本当に「国産」の良質なハーバリウムオイル?
・ ハーバリウムオイルの安全性は証明されているの?
・ ハーバリウムオイルの粘度が違うとどうなるの?
・ 5リットルと5kgは重さが違うの?
・ ハーバリウムオイルは引火する危険性はないの?
・ ハーバリウムオイルは寒さに弱いの?
・ ハーバリウムのフタが飛ぶ。注意点は?
・ シリコンと流動パラフィンを混ぜるとどうなるの?
・ ハーバリウムの花材が色落ちして変色。どうして?
・ ハーバリウムからオイル漏れが。どうすればいい?
・ ハーバリウムの瓶は再利用できないの?
・ ハーバリウムオイルを捨てたい。捨て方は?
・ ハーバリウムでオイルランプは作れないの?
・ ハーバリウムに香りはつけられないの?
・ ハーバリウムの作り方を紹介しているお勧めの書籍
・ 最後に

 
 
 
◆ ハーバリウムの材料に使われている液体の成分は? → ハーバリウムにはシリコンと流動パラフィン(ミネラルオイル)の2種類のオイルが主に使われます。
 
ハーバリウムの材料として使うオイルには無色透明で無臭の液体であり、経年劣化が少なく花材を損なうことのない、なおかつハーバリウムの制作時に人体に影響のないものが求められます。
そのため、ハーバリウムの材料のオイルには
シリコン(シリコーンオイル)流動パラフィン(ミネラルオイル)の2種類のオイルがおすすめです。
ハーバリウムの材料としてハーバリウム用ではない別の用途のオイル(ベビーオイルなど)や、オイルではない代用品(洗濯のりやグリセリンなど)を用いられる方もおられますが、ここではハーバリウム専用のオイルに関して説明いたします。
 
シリコン(シリコーンオイル)はケイ素系の化合物で無色透明で無臭、化学的にも安定性のあるオイルです。皮膚についても問題ありません。
ただし、シリコンは価格が高いのが難点。また、コーティング剤や潤滑油にも使われているオイルですので非常に滑りがよく、家庭用洗剤だけでは落とすのも大変です。床に付着してしまったシリコンを拭き取ったつもりでも、その上を歩くと滑ってしまったり、服に付着しても取れなかったりと、ご家庭などで気軽にハーバリウムを作るのには少し難があります。
その一方で非危険物であるシリコンの引火点は300℃以上、流動点はマイナス50℃以下。安全面ではシリコンが一番です。そのため、ハーバリウムオイルを選ぶ場合はシリコンが主流になりつつあります。
 
流動パラフィン(ミネラルオイル)は炭化水素系の化合物で、こちらも無色透明で無臭のオイルです。
流動パラフィンはミネラルオイルとも呼ばれ、もっとも身近なものにベビーオイルがあげられます。化粧品原料にも使われるなど人体に影響が無いため、ご家庭でハーバリウムを作られるのでしたら流動パラフィンが最適なのですが、引火点や流動点(→後述)の問題がありますので、ハーバリウムをお店やインターネットで商品として売られる場合は注意が必要となってきます。

 
シリコン(シリコーンオイル)
 
シリコン
(シリコーンオイル)
プレゼント用や販売用のハーバリウムならこのオイル
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流動パラフィン(ミネラルオイル)
 
流動パラフィン
(ミネラルオイル)
ご家庭でハーバリウム作りを楽しむのならこのオイル
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◆ それは本当に「国産」で良質のハーバリウムオイル? → 精製があまい海外製のオイルが国産オイルに化けているかも。
 
いま百貨店の日本製ワインの売り場で「日本ワイン」と「国産ワイン」の2種類が売られているのはご存知でしょうか? どちらも日本で作られたワインですが明確な違いがあります。
それは「日本ワイン」が日本で作られた日本産原料を100%使い、日本で製造しているのに対し、「国産ワイン」は日本産原料に海外の原料を足したり、または海外の原料だけを使って日本で製造しているのです。
モノづくりでは原料を最終的に加工・製造した国が「製造国」になります。つまり日本で最終的に加工・製造すれば「国産」になるのです。中国製のシャツに日本でボタンを一つだけ縫うとメイド・イン・ジャパンになるなんて話もありましたね。

ワインの業界では海外の原料を使って日本で作られたワインと、日本産原料だけで日本で作られたワインが消費者に混同される可能性があるため、明確に区別しているのです。 
 
しかし、残念ながら油(オイル)の業界では原料国と製造国の区別がされていません。
精製があまい海外製のオイルを日本でペットボトルなどに充填・製造すれば、堂々と「国産オイル」と明記して販売できるのです。
流動パラフィン(ミネラルオイル)は海外から精製があまいものが輸入され、安い値段で売られているものもありますが、こういったオイルでハーバリウムを作りますと、作った当初は綺麗なのですが、花材の劣化が早くなったり、オイル自体が短期間で変色したりする場合もあります。
 
ハーバリウムオイルを購入される場合は、商品の原料国と製造国の両方がきちんと明記されて売られているものを選びましょう。
 
  
◆ ハーバリウムオイルの安全は証明されているの? →SDS(安全データシート)はオイルの「取扱説明書」です。
 
オイルを販売したり、輸送したりする場合、安全性を書面で証明するSDS(安全データシート)の提出を求められる場合が多くあります。
最近ではハンドメイド作品のイベントや展示会でも、主催者側がハーバリウムオイルに関するSDSの提出を求める場合がでてきました。
 
また、使っているオイルの情報開示が不十分な場合は、製造元や販売元にSDSの提供を求めることができます。
 
安全性が証明されているハーバリウムオイルを販売しているサイトではハーバリウムオイルのSDSを商品ページ上で公開していますので、購入前に必ずチェックし、必要に応じてダウンロードし、プリントアウトしましょう。
 
SDSには粘度や比重、引火点、流動点といったハーバリウムを作る時に必要な情報とともに、輸送上の注意なども掲載されています。
 
流動パラフィンは船舶安全法上、航空法上の「非危険物」とSDSに掲載されており、船舶や航空機に持ち込むことに法律上問題はないのですが、最近は液体のものを持ち込むことが非常に難しくなっておりますので、どうしても持ち込まなければならない場合は関係部署に事前に問い合わせたほうが良いと思います。
 
また荷物として航空便で送られる場合は「非危険物」であっても取り扱いを拒否される場合がありますので、各運送会社にお問い合わせください。
荷物の取り扱いについてお問い合わせの際はSDSを提示すると、スムーズにお話が進むかと思います。
 

 
安全データシート
(SDS)
ホームページ上に掲載されています
 

 
各種データを掲載
(引火点、流動点、比重など)
必ずチェックしましょう
 
 
◆ オイルの粘度が違うとどうなるの? → 作品の出来が変わるかもしれません。自分の作品に合った粘度選びをしましょう。

流動パラフィン70#、シリコン1000#など、ハーバリウムオイルには粘度の数字がついています。
粘度の数字が小さいほどサラッとした粘度で、数字が大きいものほどドロッとしています。
  
ハーバリウムにおいては粘度が低いものほど、容器を動かしたときに中の花が動いたり揺れたりします。粘度が高いものほど中の花はゆっくりとした動きになります。おおよその基準として、粘度70#は一般的なサラダ油、粘度100#はオリーブオイル、粘度350#はメープルシロップ、粘度1000#はヒマシ油が近いです。
 
ハーバリウムを初めて作られる方はシリコン、流動パラフィンともに、扱いやすい350#がおすすめです。
 
もし350#の粘度が重く感じられるようでしたら、シリコン100#、流動パラフィン70#のような粘度の低いものに、350#の粘度が軽く感じるようでしたらシリコン1000#のような粘度の高いものに替えられるほうが良いかもしれません。
 
70#、100#といった粘度の低いものはオイルの充填スピードが早いため、細長い瓶でも使いやすく、中の花材が揺れて動きが出るため、ワークショップなどでハーバリウムを作るお子様にも人気の粘度です。
また、ハーバリウム上級者の方で、販売用や展示用に大量にハーバリウムを作られる方は粘度の低いものを選ばれています。
ただし、粘度が軽い分、花材が動きすぎるため、レイアウトに凝った方には不向きです。
 
350#は一番人気のある粘度で、初心者の方でも扱いやすい粘度です。
 
1000#は中の花材が揺れないため、レイアウトにこだわりたいハーバリウム上級者の方に人気です。
また、丸い瓶でも花材がほとんど動かないため、通販用にハーバリウムを作られる作家の方は350#よりも1000#を選ばれる傾向にあります。
 
ハーバリウムを作る際、ひとつの粘度しか使わない方が多いですが、粘度を変えることによって作品の幅が広がる可能性もあります。
 
シリコンの粘度違い、例えば100#と1000#を等量に混ぜますと、500#に近い粘度になります。
流動パラフィンは流動点(→後述)の関係で粘度の高いものはありませんが、70#と350#を混ぜて作品を作られている方もおられます。
自分の作品作りに合った粘度を見つけることが、ハーバリウム作りの重要な要素かもしれません。
 
ただし、オイルを混ぜますと引火点や流動点(→後述)が特定できなくなり、SDSで安全性を証明できなくなります。作ったハーバリウムが展示会などに持ち込めない、運送業者に受け取りを拒否されるなどの問題が発生する場合もありますので、ご注意ください。
 
低粘度 流動パラフィン70#
シリコン100#
・ハーバリウムのボトルへの充填が簡単
・ボトルを振ると中の花材が揺れる
・細長いボトルで使いやすい
高粘度 流動パラフィン350#
流動パラフィン380#
シリコン350#
・ハーバリウムのボトルへの充填が簡単
・ボトルを振っても中の花材があまり動かない
・花材のレイアウトがやりやすい
高粘度 シリコン1000# ・ボトルを振っても花材がほとんど動かない
・運送時に花材のレイアウトが崩れる心配が少ない
・丸い瓶で使いやすい
超高粘度 シリコン3000# ・オイルの粘度調整に用いられる
   
シリコン(シリコーンオイル) 100# 5L
 
シリコン 100#
(低粘度)

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シリコン(シリコーンオイル) 1000# 5L
 
シリコン 1000#
(高粘度)

ドロッとした感じのオイル
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(動画) ハーバリウム用シリコンオイル 粘度の違い
 
  
◆ 5リットルと5kgは重さが違うの? → オイルの比重について知りましょう。
 
比重とは、水を1とした場合の物質の質量(重さ)を指します。従って1より少ない数字になるほど物質が軽いということになります。オイルと水の場合、両方を混ぜてみると水の表面にオイルが浮くことから、オイルの方が軽いことがわかります。
 
ハーバリウムオイルではシリコンの比重が0.96から0.97。流動パラフィンの比重が0.85から0.87となります。
花材にも比重があり、ハーバリウムオイルの比重より重いと花材は沈み、軽いと浮きます。シリコンの比重のほうが流動パラフィンの比重より重いため、例えば比重が0.90の花材であればシリコンでは浮き、流動パラフィンでは沈むことになります。
 
また、ハーバリウムオイルではリットル表記(容量)のものとキログラム表記(重量)のものがあります。
比重の関係で流動パラフィン380#15kgは約17.2リットル、流動パラフィン350#の15kgは約17リットルとなります。
販売価格が15kgと15リットルで同じ金額だった場合、流動パラフィンでは内容量に2リットル近い差が出ることになります。
ハーバリウムオイルを購入する際は商品価格だけではなく、リットル表記とキログラム表記のどちらの表記をされているかという点にも気をつける必要があります。
 
5リットルのハーバリウムオイルを容れ物に移し替えて重さを計ったら5kgに満たなかった、ということで疑問に思われる方がおられるかもしれませんが、これは比重の関係ですから重さが5kgを切っていて間違いありません。
 
【一口メモ】オイルを移し替える場合、他にも注意点があります。たとえば粘度の高いオイルを移し替えると容器の中にオイルがへばりついて残ってしまう場合があります。その時はオイルの入った容器ごと湯せんをしてから移し替えた方が、オイルが残りにくくなります。
 
 ◆ ハーバリウムオイルは引火性の危険は無いの? → SDSで引火点を確認しましょう。
 
ハーバリウムオイルには引火点と流動点があります。ハーバリウムを作る前には必ずオイルの引火点と流動点をSDS(安全データシート)でチェックしましょう。
 
引火点とは文字どおり、気化したものに火を近づけることで引火する値です。ものを置いておくことで自然に発熱し、発火する自然発火点ではありません。
引火点が200℃から250℃のものは、倉庫などで1200リットル以上(ドラムに換算するとおおよそ6ドラム以上)貯蔵されますと、消防法の危険物に該当するため、自治体への届け出が必要となります。ちなみにオリーブオイルの引火点は220℃で、灯油は42℃です。
 
ご家庭で個人的にハーバリウムを楽しまれる場合、流動パラフィンの引火点を気にされる方もおられますが、たとえば流動パラフィン350#の引火点は約220℃で、オリーブオイルの引火点と同じ値です。スーパーの陳列棚やご家庭で保管されているオリーブオイルが火気もないのに引火した、という話を全くと言っていいほど聞かないのと同様、よほどの火気に近づけない限り、危険性はないのではないかと思われます。
 
シリコンは引火点300℃以上で非危険物となりますので、通常の使用で何の心配もありません。店舗やインターネットで不特定多数の方にハーバリウムを販売する場合はシリコンをお勧めします。

 
◆ ハーバリウムオイルは寒さに弱いの? → SDSで流動点を確認しましょう。
 
流動点とはオイルが流動する最低の温度を指します。温度が下がると水が凍って氷になる様に、オイルも流動点より下がると凝固します。また、流動していても流動点近くに温度が下がるにつれ、白く濁ったような「曇り」が発生します。
 
流動パラフィン(ミネラルオイル)は引火点が低いものほど流動点が低く、引火点が高いものほど流動点が高くなります。流動パラフィン70#のように引火点が低いものは消防法による危険物に該当するというデメリットがあり、流動パラフィン380#のように引火点が高いものは温度が下がると(氷点下にならなくても)白く曇ってしまい、寒冷地には不向きというデメリットがあります。
 
ハーバリウムをネットショップやネット上のハンドメイドマーケットなどで通販される場合、宅配便でお客様にお届けすることとなりますが、寒い季節では宅配倉庫や宅配便の車内でハーバリウムが温度低下する恐れがあり、お客様がお受け取りの際に商品が曇っておりますとクレームの対象にもなりかねません。また、ハーバリウムを店頭で販売されたり、ディスプレイとして窓際で飾られる方も注意されたほうが良いと思います。
 
シリコンは流動点がマイナス50℃以下ですので、寒冷地でハーバリウムを作られる方はシリコンのほうが良いでしょう。
 
ハーバリウムオイルの流動点が分からない場合は、オイルを小瓶に入れて冷凍庫に一晩入れてみてください。凝固したり、白く曇るようですと流動パラフィン、クリアで流動性があればシリコンと考えてよいと思います。冷凍庫に入れたオイルが白く曇った場合でも、常温になればクリアに戻ります。
 
  
  メリット デメリット 
シリコン100#
シリコン350#
シリコン1000#
化学的安定性がある
消防法上の非危険物
流動パラフィンに比べて
価格が割高
流動パラフィン380# 消防法上の非危険物 流動点の問題
温度が下がると白く曇る
流動パラフィン350#
流動パラフィン70#
価格が安い 引火点の問題
貯蔵量により届出が必要
  
  

(動画) ハーバリウムオイルが白く曇る現象について
 
 
◆ ハーバリウムのフタが飛ぶ。注意点は? → 温度によるオイルの容積変化に注意しましょう。
 
オイルは温度変化によって容積が数パーセント膨張したり、収縮します。
冬場の寒い時期にハーバリウムを制作する際、オイルを瓶いっぱいに充填しますと、温かくなると同時にオイルが膨張してフタから漏れ出したり、場合によっては容器自体を破損させることもありますので注意してください。
 
ハーバリウムを制作する際は、液面とフタの間に余裕をもって作ることをおすすめします。
ハーバリウムボールペンのような少量のオイルでも容器いっぱいに充填させますと容器自体を破損させる恐れがありますので、ご注意下さい。

 

(動画) 瓶とオイルの関係について
 
 
◆ シリコンと流動パラフィンを混ぜるとどうなるの? → 白く濁ったり、分離したりします。
 
シリコン(シリコーンオイル)と流動パラフィン(ミネラルオイル)はケイ素系、炭化水素系と異なる化合物のため混ぜることができません。それどころか、両方とも無色透明の液体でありながら、混ぜると白く濁ったり、分離したりします。ハーバリウムの瓶を洗浄しないで再利用する場合は特に注意が必要です。
シリコン、流動パラフィンの両方をお持ちの方は小さな瓶などに両方入れて振ってみてください。一瞬にして真っ白に濁ります。
 
【一口メモ】シリコンと流動パラフィンは絶対に混ざらないかと言いますとそうでもありません。界面活性剤を使えば無色透明の状態で簡単に混ぜることができます。シリコンと流動パラフィンには価格差がありますので、流動パラフィンに界面活性剤を入れ、シリコンをほんの少量混ぜて「シリコン配合の流動パラフィン」のようなものがシリコンの代替オイルとして販売されるかもしれません。ただし、ハーバリウムオイルとしては価格の面以外にはなんのメリットも無く、反対に混ぜることによって安全性の問題が出てくる恐れがあります。
 
  
◆ ハーバリウムの花材が色落ちしてオイルが変色。どうして? → 色素がオイルに溶けだす花材があります。
  
ハーバリウムを作った後、時間がたつと花材が色落ちして、透明なオイルに色がついてしまうことがあります。特に流動パラフィン(ミネラルオイル)を使ったハーバリウムでよく色落ちします。
これはハーバリウムに使ったプリザーブドフラワーの染料の成分が影響しています。
 
染料の原料には鉱物系、動物系、植物系などがあり、粉状の染料を使いやすい液状にするためには、染料を溶く材料が必要となります。その材料として、水、オイル、アルコールが主に使用されます。
 
水、オイル、アルコールは互いに
 
・水とオイル →混ざらない
・水とアルコール →混ざる
・オイルとアルコール →混ざる場合と混ざらない場合がある
 
という特性があります。
 
つまり、水で色素を溶いた染料を使用して作られたプリザーブドフラワーであれば、染料がオイルとは混ざることがありませんので、ハーバリウムでもその色を長く保つことができます。
反対に、プリザーブドフラワーの染料にオイルやアルコールが使用されていますと、ハーバリウムに使うオイルに色素が溶け出す場合があります。
 
ハーバリウムに使用するプリザーブドフラワーは、水で色素を溶いた染料(水溶性染料)で着色したものが一番適していると考えられます。
ハーバリウム用の花材をお買い求めの際は、水溶性染料のプリザーブドフラワーをお選びください。
 
シリコンはその特性上、水で溶いた染料、オイルで溶いた染料のいずれも色が落ちる可能性は低いと考えられているのですが、オイルで溶いた染料でもわずかに色落ちしますのでご注意下さい。
 
【一口メモ】 花材店などで購入し、染料が油溶性、水溶性のどちらか分からない場合は、小さな瓶などで花材をオイルに浸して数日置き、色落ちするかどうか確認されてからハーバリウムを作られたほうが良いかもしれません。また、シリコンで作られたハーバリウムで、花材に残った水分が影響して白く濁った場合は、ごく少量のシリカゲルを投入することでクリアな状態に戻る場合もございます。
 

 
水溶性染料の花材
ハーバリウムオイルに色落ちしない

 
 

 
油溶性染料の花材
ハーバリウムオイルに色落ちする
 

 

(動画) 色素と水、オイルとの関係
 

(動画) シリコンと流動パラフィンの色落ちの差
 
  
◆ ハーバリウムからオイル漏れが。どうすればいい? → オイルをしっかり拭き取りましょう。
 
ハーバリウムの瓶(ボトル)の口がスクリューキャップの場合、オイルがついてしまいますと封をした後でもオイルの特性でオイル漏れを起こすことがあります。
瓶の口についたオイルはオイル専用のマットでしっかりと拭き取りましょう。
 
ハーバリウムを制作する際、机にはビニールなどオイルが染み込まないクロスを敷き、こぼれたオイルはマットで拭き取って下さい。
 

  

 

 
オイル拭き取りマット
こちらからオイルと一緒に購入できます

 

 
 
◆ ハーバリウムの瓶(ボトル)は再利用できないの? → シリコンは専用の中性洗剤で洗いましょう。
 
流動パラフィン(ミネラルオイル)で作ったハーバリウムの瓶(ボトル)を再利用する場合は家庭用洗剤(中性洗剤)でもオイルを簡単に落とすことができますが、シリコン(シリコーンオイル)で作ったハーバリウムの場合、瓶にへばりついたオイルを落とすのは大変です。
 
シリコンの洗浄には引火点の低い可燃性の溶剤が主に使われていますが、使用時の人体への影響などを考えますと溶剤はお勧めできません。
 
ハーバリウム用のシリコン洗浄剤(中性洗剤)も販売されていますので、シリコンで作られたハーバリウムの瓶の再利用には安全な中性洗剤を使いましょう。
 
瓶(ボトル)の中を洗う場合は100円ショップなどで売られているペットボトル用のスポンジを使います。
試験管用のスポンジを使いますと、角の部分がさらに綺麗になります。
瓶(ボトル)を洗い終わりましたら水分を綺麗に拭き取りましょう。
その後、瓶(ボトル)を乾燥・消毒すればハーバリウムに再利用できます。
 

 

 

(動画) ハーバリウムの瓶(ボトル)の洗浄方法
 
ハーバリウム用シリコン洗浄剤 ハーバリーナー
 
ハーバリウム用シリコン洗浄剤
(家庭用洗剤と同じ中性洗剤)
こちらからオイルと一緒に購入できます
 
◆ ハーバリウムオイルを捨てたい。捨て方は? → オイル吸着剤に吸いこませましょう。
 
オイルは排水溝に流して捨ててはいけません。排水溝が詰まってしまう恐れがあります。
液状のままではゴミに出すことができませんので、少量であれば新聞紙や布に吸いこませて、燃えるゴミに出しましょう。
 
ハーバリウムオイルを誤って机や床にこぼしてしまった場合はオイル吸着剤をオイルにふりかけて吸着させます。吸着剤にオイルが染み込んだら、ほうきで吸着剤を集め、ちりとりを使って捨ててください。
 
安定した容器にポリ袋を入れて口を開き、その中にオイル吸着剤を入れてオイルを吸着させることもできます。ポリ袋を揉むようにして、オイルが吸着剤に均等に染み込めば、ポリ袋ごと捨てられます。
 
流動パラフィン(ミネラルオイル)の場合、12-ヒドロキシステアリン酸などのオイル凝固剤を使い、固めて捨てる方法もあります。
オイル凝固剤は80℃以上まで熱したオイルに混ぜて固めますが、流動パラフィンのなかには引火点が100℃以下のものがありますので、熱する前にSDS(安全データシート)を必ず確認してください。
 
シリコン(シリコーンオイル)はオイル凝固剤では固まりません。シリコンの処分にはオイル吸着剤を使いましょう。
 
【一口メモ】 流動パラフィン(ミネラルオイル)、シリコンともに酸化重合反応を起こしませんので、新聞紙や布に染み込ませた状態で放置しましても自然発火の危険性はありません。
 

 

 

 
オイル吸着剤
こちらから購入できます

 
 

 
オイル凝固剤
12-ヒドロキシステアリン酸
こちらから購入できます

  

(動画) ハーバリウムオイルの処理方法
 
 
◆ ハーバリウムでオイルランプは作れないの? → ハーバリウムオイルでは難しいかも。
 
ハーバリウム用オイルをオイルランプに使用できるのでしょうか。
まず、シリコンの方はその特性から燃えません。流動パラフィンにつきましても、380#や350#などの高粘度タイプは灯芯がオイルを吸い上げませんので、安定的に火を灯すことができません。
 
流動パラフィン70#は低粘度ですので灯芯に吸い上げることができ、火を灯し続けることはできます。ですが、灯芯を伸ばし火を大きくしますと黒煙(スス)が発生いたします。
灯芯を短くして火を小さくいたしますと黒煙(スス)はおさまるのですが、ランプとして使える明るさではありません。
従いまして、ハーバリウムに適した粘度のオイルで、オイルランプを作られるのは難しいのではないかと思われます。
 
【一口メモ】 オイルランプのオイルとして流動パラフィン55#のような灯芯に吸い上げやすい低粘度オイルが用いられておりますが、通常のハーバリウムオイルより引火点が低いため、ランプ用のオイルでハーバリウムランプを制作される場合は取り扱いに注意が必要です。
 
◆ ハーバリウムに香りはつけられないの? → 見て楽しむほうがお勧めです。
 
ハーバリムに香りをつける場合、考えられるのは市販のアロマオイルを垂らす方法。ですが、ハーバリウムオイルにシリコンを使用される場合、シリコンとオイルなので白濁する可能性があります。また、ハーバリウムはフタを締めて楽しむインテリア。フタを開けなければ香りがしない上、中のオイルや花材を傷める可能性があるので、ハーバリウムは香りではなく、見て楽しむのがお勧めです。

 
  
◆ ハーバリウムの作り方を紹介しているお勧めの書籍
 
ハーバリウムとボタニカルクラフト 主婦と生活社
 
ハーバリウムとボタニカルクラフト
主婦と生活社
ISBNコード 9784391151978
 
ハーバリウムづくりの教科書 平山りえ
 
ハーバリウムづくりの教科書
平山りえ
ISBNコード 9784418182152
 
 
◆ 最後に
 
2017年春から秋にはオイル不足、2018年冬から夏には花材不足を起こし、一時は爆発的なブームだったハーバリウムですが、いまでは雑貨の一つとして定着し、落ち着いてきたように思われます。
 
オイルと花材という、いままでには無かった組み合わせのものがひとつの商品となり、ハーバリウムを作る方、作り方を教える方はオイルと花材の両方の基本的な知識を持たなければならなくなりました。
ハーバリウムを作られる方は花材の基本的な知識をお持ちの方が多いですので、このサイトでオイルの基本的な知識を持つのに少しでもお助けになればと思います。
 
当社は大阪・船場で70年以上、油(オイル)・蝋(ワックス)を商っております。流動パラフィン、シリコンともに長年にわたり高品質なものを油の専門業者として見極め、皆様にお届けしております。
 
よろしければ当社が扱っておりますハーバリウムオイルのホームページもご覧ください。
 
 
  
 
【お願い】
このページの文章をネットショップ、ホームページ、ブログ、SNS、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトに引用される場合は、このページからの引用であることを必ず明記してください。ハーバリウム教室などでこのページをプリントアウトされて、教材として活用していただく場合は問題ございません。画像はすべて当社で撮影したものです。画像をお使いになられたい方はメールでご連絡ください。
 
 

山桂産業株式会社
 〒541-0046  大阪市中央区平野町1-8-3
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