手は自分で普段から見えやすく年々変化を感じやすい箇所です。
肌の老化の8割が紫外線による光老化と言われていますが、肌のバリア機能を保つために保湿をしておくことはとても大切なことです。
保湿をしっかりするためにハンドクリームを手作りしてみませんか。
弊社で販売している材料で簡単に作ることが可能です。
手作りハンドクリームはなぜ人気?

手作りハンドクリームは、自分で好きな材料で作ることができ、その材料も天然のものだけにこだわることができます。テクスチャーも配合比率によって程よい固さに調整できます。
また、保存する容器もお好みのものに入れることができます。デコレーションなどもすれば、オリジナルのものができて愛着が湧くこと間違いなしです。
ハンドクリーム作りに必要な材料
手作りハンドクリームを作るにはベースオイルと蝋もしくはバターの2種類を混ぜるだけで簡単に作ることができます。
ベースオイル
弊社で販売しているベースオイルは30種類以上あります。その中でも酸化しにくく使いやすいオイルについてご紹介します。
スクワラン


スクワランはアイザメなどの深海に生息するサメ類の肝油から採取される酸化しやすいスクワレンを水素添加して酸化しにくくしたものです。
油っぽさがなくさらっとした感触で、肌の表面に膜を作り水分の蒸発を防ぎ保湿の役割を担います。
サメが不足してきているため、植物から抽出される植物性スクワランというものもあります。弊社で取り扱っているサトウキビ、オリーブ由来の他に大豆、コメヌカ、とうもろこし由来など様々です。
ホホバオイル

ホホバオイルは名称にオイルがついていますが、ワックスエステルが主成分であり蝋(ロウ)に分類されます。人の皮脂膜を構成する表皮皮質の構成成分の約25%がワックスエステルであるため、肌なじみがとても良いです。
弊社では左のゴールデンホホバオイル、右のホホバオイルの2タイプのラインナップがあります。
| 商品名 | 脱臭工程 | 脱色工程 | 
|---|---|---|
| ゴールデンホホバオイル | 〇 | 〇 | 
| ホホバオイル | 〇 | × | 
マカダミアナッツオイル

マカダミアナッツオイルは、パルミトレイン酸を多く含むオイルです。
肌の再生メカニズムにも関わっているパルミトレイン酸は、若さの脂肪酸とも言われ加齢とともに減少していくので外から補給したい脂肪酸です。
テクスチャーは軽めのため、重ためのテクスチャーが苦手な方におすすめです。スクワランやホホバオイルと比較すると安価です。
ハンドクリームを固める素材
ハンドクリームを作るにはベースオイルに固めるための蝋(ワックス)もしくはバター(植物脂)が必要です。弊社のECサイトで100gの小容量から取扱いのあるバターとミツロウについてご紹介します。
| 商品名 | 融点(℃) | 
|---|---|
| クパスバター | 20~35 | 
| マンゴーバター | 26~30 | 
| シアバター | 37 | 
| カメリアバター | 40 | 
| 生ミツロウ | 62.8 | 
| 晒ミツロウ | 63.7 | 
バターの融点は20~40℃、ミツロウの融点は約60℃のため、柔らかめの感触がお好みの場合は融点が低めのバター、固めの感触がお好みの場合は融点が高めのバターがおすすめです。
シアバター

シアバターは、南アフリカのサバンナに生息する野生植物のシアの種子から採れます。
高い保湿力があり、ステアリン酸とオレイン酸を多く含みので肌なじみも良いです。融点は37℃であるため人肌であたためるとスーッと溶けます。
クパスバター(クプアスバター)

クパスバターは、チョコレートの原料で知られるカカオの仲間でアマゾン原産のフルーツの一種であるクパスの種子から採れます。抱水性による保湿力があり、肌の乾燥やしわを防いだり、肌細胞のエイジングケアやなめらかさの復元、水分保持性、肌の弾力性が期待でき、長い時間潤いをキープします。
冷蔵庫などで急冷すると中央がくぼむので、表面を平らにしたい場合はゆっくりと冷ますのが良いです。
マンゴーバター

マンゴーバターは、インドの亜熱帯地方などに生息するマンゴーの木の果実の種子より採れます。
皮膚保護作用に優れ、エモリエント効果が持続します。 融点は体温付近の26~30℃のため、人肌で溶けてとろけるような感触です。
カメリアバター

カメリアバターは、カメリアオイル及び水添カメリアオイルのエステル交換によって得られるエステル交換油です。
カメリアオイルの特徴も残しているので、ヘアケア用途に最適です。
ミツロウ


ミツロウは、蜜蜂が巣を作るために分泌した蝋を集めたものです。ミツロウは紀元前より様々な用途で重宝されてきました。現代においても化粧品、食品、医薬品、ろうそくなど幅広く使われています。
ミツロウの色は、はちみつと同様に蜜蜂に付着した花粉によって色が変わります。
生ミツロウと晒ミツロウがありますが、生ミツロウの色が気になる場合は、日光などの光に晒すことで脱色した晒ミツロウを選ぶのが良いです。蝋の中でも粘着性がありヘアスタイルを整える際も効果を発揮します。その他にも保湿効果や艶出し効果があります。
ハンドクリームの基本の作り方
精油はハンドクリームが熱い状態で滴下すると揮発して香りが逃げたり、成分が変質してしまいます。粗熱を取ってから入れてください。
光毒性のあるフロクマリン類(ベルガプテン)を含む、ベルガモット・グレープフルーツなどは、日光に当たることで皮膚トラブルが起こるのでご注意ください。
ハンドクリーム作成時の配合割合の目安
- シアバター:オイル=1:1
 - カメリアバター:オイル=1:1
 - ミツロウ:オイル=1:3~5
 - クパスバター:オイル=1:5~7
 - マンゴーバター:オイル=1:5~7
 
融点が高めの蝋やバターについては、温度が低下する冬場はオイルの割合を増やす方が柔らかめに仕上がります。
手作りクリームの作り方については、弊社公式YouTubeにて数種類公開しておりますので以下よりご覧ください。
使用感と保存のポイント
固さの調整
オイルと蝋もしくはバターの比率を変えることで、お好みの固さに調節することができます。
作る季節によって固めに感じたり、柔らかめに感じたりするので季節によって割合を変えるのがおすすめです。
- 固めにしたいとき:蝋もしくはバターを増やす or オイルを減らす
 - 柔らかめにしたいとき:オイルを増やす or 蝋もしくはバターを減らす
 
保存期間と保存方法
手作りハンドクリームは、防腐剤などを入れずに簡単に作ることができる反面2か月程度で使い切る必要があります。酸化が気になる場合は、ビタミンEやトコフェロールを50mlに対して0.01~0.02ml程度入れることをおすすめします。冷暗所にて保存してください。
これからの乾燥シーズンに備えてオイルや蝋を揃えて、お好みの配合量を探ってみてください。
山桂産業株式会社は1946年創業の油と蝋の卸売店です。
今回ご紹介した商品以外にも、油や蝋を多種多品目にて揃えてお待ちしております。

