キャンドル作りにいざ挑戦!しかしながら、「どのようなキャンドル材料を使えば良いの?」「ワックスの種類がたくさんあって困る…」などのお悩みはないでしょうか。
素材選びはキャンドルの仕上がりや燃え方に大きく影響します。
この記事では、キャンドル初心者の方に向けて目的や好みに合った材料選びのコツをご紹介します。
キャンドル作りの際に使用するワックス(蝋)は大きく分けて、石油系・植物系・動物系ワックスがあります。
石油系ワックス
パラフィンワックス

パラフィンワックスはキャンドル材料の中で最も一般的なものであり、広く使われています。
石油由来であるため、大量生産が可能で植物由来のソイワックスや蜜蝋などに比べると安価です。流通量が多く安定供給されています。香料との相性が良く、色や香りの表現がしやすいです。
グレードが豊富であり用途に応じた選択が可能となっており、弊社では12種類のパラフィンワックスの品揃えがあります。滑らかで見た目が綺麗なキャンドルを作りやすいです。
一方で、不完全燃焼を起こすとススや有害物質が発生しやすいため、キャンドル使用時は換気が必要となります。
メリット | デメリット |
---|---|
入手しやすい 色や香りを混ぜやすい 硬さや融点の調整がしやすい 表面の仕上がりが美しい | 価格が安い燃焼時の環境への負荷 |
マイクロワックス(マイクロクリスタリンワックス)

略してマイクロとも呼ばれるマイクロワックスには、一般的にソフトとハードタイプの2タイプがあります。
- ソフトタイプ
-
コンテナキャンドル(容器入りキャンドル)、カラーシート、装飾用パーツ
- ハードタイプ
-
自立式キャンドル
また、添加用ワックスとして気泡・ひび割れ軽減を期待して、パラフィンワックスに3~10%程度混ぜて使用する方法もあります。
ソフトタイプ | ハードタイプ | |
---|---|---|
融点 | 低い | 高い |
硬さ | 柔らかい | 硬い |
添加用ワックスとしての用途 | 気泡やひび割れ軽減 | 気泡やひび割れ軽減 硬度向上 |
植物系ワックス
植物由来のワックスは石油由来のものと比較してススが出にくく、低温でゆっくり溶けるため比較的燃焼時間が長いのが特長です。
ソイワックス

大豆油を主原料とした硬化油であり、ソフトタイプとハードタイプがあります。弊社取扱いはソフトタイプです。
- ソフトタイプ
-
柔らかいためグラスとの密着性もよく、容器に入れて使用するのに適しているためコンテナキャンドル(容器入りキャンドル)として
- ハードタイプ
-
硬く自立可能なため自立式キャンドルとして
熱によって酸化や劣化をしやすいため、温度管理が重要になるため初心者の方には使いにくいかもしれません。
ライスワックス

ライスワックスは米糠(コメヌカ)から抽出される米糠油を精製する工程で得られる粗ロウを、さらに脱油精製して得られる天然のワックスです。
カルナバ蝋、キャンデリラ蝋に次いで硬いワックスで、強度が高く型抜けも良いためピラーキャンドル(円柱形キャンドル)におすすめです。
植物系ワックスには、その他に米硬化油、大豆極度硬化油、ナタネ極度硬化油、パーム極度硬化油、ヒマワリワックス、白蝋などがあります。
動物系ワックス
動物由来のワックスも石油由来のものと比較してススが出にくく、低温でゆっくり溶けるため比較的燃焼時間が長いのが特長です。
ミツロウ(蜜蝋)


ミツバチの巣から得た蝋を精製したもので、ミツバチ(Bee)の蝋(Wax)ということで、ビーズワックス(Bees Wax)とも呼ばれます。
キャンドルの歴史の中では紀元前3~4世紀ごろから使用されている最も古い原料です。
燃焼させるとはちみつを思わせる、ほんのり甘い香りがするのが特徴です。
ソイワックスと比較して燃焼時間が長いです。
淡黄色の生蜜蝋と、精製し漂白された晒蜜蝋(さらしみつろう)があります。香りが気になる方は晒蜜蝋がおすすめです。
当社オリジナル商品(つぶキャン・こなキャン)
ワックスを溶かす必要がないため火を使わずに簡単にキャンドルを作ってみたい方におすすめの商品として、当社オリジナルのつぶキャン、こなキャンという商品があります。
簡単なステップで初心者の方でも簡単にキャンドルが作ることができます。
つぶキャン(TSUBU-Can)

粒状のキャンドル材料で、8色のラインナップがあります。
サンドアートのようなデザインをすることが可能です。
こなキャン

微細な粉末状のキャンドル材料で、8色のラインナップがあります。
サンドアートのようなデザインをすることが可能です。
つぶキャンに比べ粉同士の密着度が高いため、つぶキャンより細かいデザインがしやすいです。
つぶキャン、こなキャンのデザインレシピについては以下の記事にてご紹介しております。

添加用ワックス
ステアリン酸

植物由来のステアリン酸です。
パラフィンワックスに対して10%程度混ぜると型抜けが良くなります。
パームステアリン酸

パーム由来のステアリン酸です。
パラフィンワックスに対して10%程度混ぜると型抜けが良くなります。
キャンドル材料販売店では一般的にパームワックスとして販売されているものです。キャンドルとして固めた際に模様が出るのが特徴的で、フェザータイプとクリスタルタイプがあります。フェザータイプは羽根が舞うような独特の模様、クリスタルタイプはキラキラとした模様が現れます。
キャンドルに模様を出したいときにおすすめです。
パルバックス

国産のパルバックスです。
パラフィンワックスなどの原料に10~30%程度添加して用いると、粘度が高いためキャンドルの亀裂を防ぎ、キャンドル表面を滑らかにします。
バイバーワックス

融点が58℃以上のパラフィンワックスに適しており0.25~1.0%程度添加することで
- キャンドルの斑点形成の防止
- 可塑性を向上
- 硬度や不透明度を増加
- 亀裂や気泡の除去
- 冷却の促進
- 染料を均一に分散
- 表面不良の減少 など
ができる万能な添加剤です。
キャンドルに用いられるワックスには色んなタイプのものがありますが、価格面、燃焼時間、環境への配慮などお客様のニーズに合ったワックスをお選びください。
山桂産業株式会社は1946年創業の油(オイル)と蝋(ワックス)の卸問屋です。
ECサイト「あぶら屋ヤマケイ」では多種多品目の油脂蝋(オイルやワックス)を取り揃えてお待ちしております。